白夜行 第1話


TBS木9。
重たくて、見ごたえあった。
何の予備知識なく見ましたが、ドラマはそういう見方も愉しみのひとつかと。。


初回の最初から舞台が2005年のクリスマス、結末部分から始まる。サンタ姿の亮司(山田孝之)がハサミで腹を刺されている。笹垣(武田鉄也)がサイレントでなにやら叫んでいる。雪穂(綾瀬はるか)は、血まみれの亮司に歩み寄ろうとするが、そのまま背を向けて去って行く。


舞台は一転14年前の1991年に。
小学生の亮司(泉沢祐希)は百科事典でかなり高度なメカニズムの知識を身につけるような博識少年。家は質屋。母親の弥生子(麻生祐未)が店員の松浦(渡部篤郎)と浮気していることを亮司は知っている。亮司の父親・洋介(平田満)は浮気の事実を知らない、ある面で鈍い男。
亮司と学校違いの同級生雪穂(福田麻由子)は、多額の借金を抱えた母・文代(河合美智子)と二人で暮らす。貧困から抜け出すために毎日英単語を暗記して勉強している。
図書館好きな二人は、しだいの恋に近い友情を育てて行く。この過程は丁寧に描かれていて良かったです。


ある日、父と雪穂が連れ立って歩いているのを目撃した亮司は、あとを追う。二人は亮司たちの遊び場でもある建築途中の放置ビルに入って行く。ドアは閉められていたので、ダクトを這って行って部屋の中を覗くと、なんと自分の父親が、雪穂の裸の写真を撮っているところだった。雪穂の母・文代は雪穂を金で売ったのだ。その相手はなんと亮司の父・洋介だったのである。


なにをしてるの?と問いかける亮司にしどろもどろの言い訳をして薄ら笑いを浮かべる父。そのせつな亮司は持っていたハサミで父親の心臓を一突き。即死である。「これは私がやったの」と、亮司からハサミを取る雪穂。雪穂は酔っ払った母親にかぜ薬を飲ませ眠らせたあと、ガスで心中をはかる。母親は死亡し、雪穂は生き残った。結局雪穂の母親が殺された洋介の情婦と判断され、ハサミが発見されたことから、殺人犯は死んだ雪穂の母・文代と断定された。


殺人という形で障害を乗り越えてしまった二人。お互いを守るために、他人でい続けようと決める。強い絆で結ばれているあかの他人として生きていくしかなくなってしまったのである。


と、まあ、書いているうちに気持ちがどんよりしてきましたが(笑)、子役の演技がすばらしく、最初に見せられた結末へと二人はどうつながって行くのか、今後が非常に気になるところとなりました。毎回やるせない気持ちになりそうですが。。


原作 東野圭吾
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