白夜行 第3話


犯罪がえげつないやら、雪穂(綾瀬はるか)の7年間の苦悩が私の想像力をはるかに超えてしまっている事やら、亮司(山田孝之)の導き出した結論がすぐには理解できないやらで、ドラマもう1回観てしまいました(笑)。


藤村の事件のあと、菊池(田中圭)は笹垣(武田鉄也)に「自分ははめられていた」と告げる。笹垣は調査を続け、藤村事件での亮司と雪穂の共犯(菊池の証言)、二人が同じ本(「風と共に去りぬ」)を読んでいたことなどの符合点を見つけ出し、じわじわと核心へと近づいて行く。事件を捜査しやすくするため、被害届けを出さない藤村に執拗に被害届けを出すよう勧める笹垣だったが、雪穂が藤村の下駄箱に事件の写真を入れ、心理的に被害届けが出せなくなるように仕向けたため、逆に笹垣に対する苦情が警察にきてしまう。笹垣は上司に「休みをとれ」といわれる。雪穂、怖いです。


亮司は家出をしていて、松浦(渡部篤郎)と高校生男子の売春を斡旋している。亮司、すでに怖いです。松浦は亮司が父親殺しの犯人であることを知っていて、売春をやめようとする亮司を脅している。笹垣は売春の巣窟、松浦のマンションで、亮司と出くわす。笹垣と目があった亮司は反射的に逃げてしまう。
一方亮司が売春を斡旋した同級生、園村友彦(小出恵介)の客がホテルで腹上死(表現不適切?)してしまった。足がつくのを心配して雪穂に相談する亮司。園村と違う血液型の亮司に「死体とやれ」と無言で迫る雪穂。こ、怖かったです。。


「もう自首しよう」という亮司を、雪穂は自分のいた施設の教会へ連れて行く。
雪穂の神様に悔い改めようとした毎日。が誰も救ってはくれない。守ってくれるはずの大人(神父のおっさん)にいたずらされそうになったり。誰も信じられない状態で、神経を張りつめ、うそを重ね、誰にも心を許さずに7年間生きてきたのだ。亮司は何も無かった自分の7年間に比べて、雪穂の7年間の苦悩の深さを想った。
亮司は「強くなる」と雪穂に誓う。


亮司は良心をすべて捨てて、「死体とやって」しまう。さらに、自分の死亡届を出す。死人に捜査の手は伸びないと踏んだのか。高校の卒業式の翌日、亮司は雪穂に自分の死亡届を図書館の本の間に挟んで、渡す。
「俺、夢が見つかった。・・俺、レッド・バトラー(「風と共に去りぬ」)になって、神様が雪穂にしてくれなかったことを全部やってあげたい。・・それが俺の夢。」


う〜ん正直、想像力と同情心がついていけませんでした。今回はそういう回なのか、これからもっとえげつなくなって行くのか。ひとついえるのは、このえげつなさは、現代社会の病んだ部分を告発する、小説のリアリズムというものなのでありましょう。


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