「ウル・ファウスト 2008」(串田和美 まつもと市民芸術館


16世紀初め、実験中の爆発事故で死んだ人物。この実在した人物が、ファウスト伝説の原型になっている。
ファウストの戯曲を一生かけて書き上げたゲーテの「ファウスト」、それに触発された手塚治虫の「ネオ・ファウスト」(未完)などで知られている。
だが串田氏はゲーテ以前の民間伝承の段階であるファウスト伝説に題材をとり、ウル(源、大元の意)・ファウストのプロジェクトを始動させた。
舞台は今後、時間をかけて少しずつ変容させていくのだそうで、今回はその第一弾ということ。
創作の過程に参加する感覚で、とてもわくわくする体験でした。
松本を拠点とした串田演劇。
グリム童話に題材をとった「グリム・グリム・グリム」が、やがて「ティンゲル・グリム」に変容した現場を目の当たりにできた。そして今回のファウストと、ほんとに得がたい経験が出来てしあわせ。